INTRO&STORY

カンヌ国際映画祭が動揺した!
世界を挑発し続ける
鬼才ギャスパー・ノエ最新作。
理性も理屈も理解もいらない――
疑似トランスに溺れる狂乱の97分間。
2018年カンヌ国際映画祭監督週間で初上映され、大賛否を巻き起こした本作。その衝撃的な内容に動揺する観客たちを尻目に、本作は同映画祭にて芸術映画賞を受賞。アメリカでは5館限定公開にも関わらず、館アベレージが2.4万ドルと大ヒットを記録した。
雪が降る山奥の廃墟に集まった22人のダンサー。彼らは、知らず知らずにLSD入りのサングリアを飲み、集団ドラッグ中毒に陥る。抜け出すことも逃げ出すこともできない――その狂乱とカオスの一晩を、視覚&聴覚を刺激する圧巻の熱量と興奮で描き切った97分間。
『カノン』(98)、『アレックス』(02)、『エンター・ザ・ボイド』(09)、『LOVE 3D』(15)に続き、長編5作目の本作にてまさに絶頂(クライマックス)を迎えたギャスパー・ノエの才能を、スクリーンで体感せよ。

DIRECTOR’S COMMENT

『カノン』を
『アレックス』を嫌悪
『エンター・ザ・ボイド』を
『LOVE3D』をった君たち
今度は『CLIMAX』を試しに観てほしい
僕の新作だ
―監督・脚本:ギャスパー・ノエ

REVIEW

恐怖のアシッドパニック!Giorgio Moroderの”Utopia"の使い方最高!

――石野卓球(DJ・プロデューサー)
悲鳴と怒号のスクラッチ! 地獄のディスコ超特急!

――SUGIURUMN(DJ)
22人のダンサーが個々に話す、ダンスに対する想いやダンサーとしての日常生活に興味が惹かれた。ダンスが好きでダンスに理解のある人が撮った作品だとすぐに分かるカメラアングル。
そして、ダンサーとして踊っている場面だけではなく、ストーリーにも注目出来る刺激的な1作。

――Aya Sato(ダンサー・振付師)
今までのギャスパーノエ の映画を予習してどんな心構えをしてもやっぱりうちのめされました。
興奮で笑顔がこぼれてダンスシーンでは体を揺らして、
しまいにはトイレに行きたくなったとき一瞬ここでしていいのかも
と本気でおもうほど理性を失った人々の美しいトランスにひきこまれました。

――小倉優香(タレント)
ギャスパーがまたやってくれた。
タイトル通りクライマックスに向かって振り切れている。
恐怖を感じる。逃げ出したいくらいに。
しかし、ギャスパーの完璧な映像感覚と音響感覚はいつも厳格で精密、
卑俗と高尚が激突し、片時も目が離せない。
そして背景にはギャスパーのいたずらっぽく笑う顔がいつも見え隠れする。
海外に映画を持っていくようになったとき初めて会った監督が、ギャスパーだ。
あれから30年近く経つのに、いつもギャスパーは、純粋で自由だ。
その自由さを見て、自分もまた、まだまだやってやる。と励まされるのだ。

クライマックス。五感と肉体をフルに使わされる映画だ。

――塚本晋也(映画監督)
あるパーティで起きたダンスフロアの地獄を一晩疑似体験。
DAFTの"Rollin' & Scratchin’"があんなに恐く聴こえたのは初めて。

――DJ DARUMA(DJ・プロデューサー)
観客も無傷ではいられない。完全なるトランス。
――Télérama
なんたる衝撃 
――20 minutes
エクスタシーの中でカメラに収められたセックスと暴力、
ドラッグの爆発的なカクテル 
――Les Inrocks
精神に作用する傑作。火事の光で照らされた闇
――Transfuge
五感に働きかける過激でトータルな経験
――Konbini
耐えられないほど手練れた映画
――Les Fiches du Cinéma
作品の世界に浸りきった素晴らしい映画体験。
史上最強の薬物乱用防止キャンペーン
――SCREEN ANARCHY
オーマイガー!クソいまいましいほど気に入った
――HUFFINGTON POST
ギャスパー・ノエの作品はどれも地獄への転落だが、
『CLIMAX クライマックス』は、
なんと踊りながら地獄へ落ちてゆく。最高だ!
――BUZZFEED
視覚に焼き付く猛毒!
――LE MONDE

GENRE OF DANCE

JAZZ

20世紀初頭にアメリカで誕生したダンス。
バレエの動きを使い、ジャズミュージックに合わせて踊るのが特徴で、体の軸をしっかり持って、機敏に、しなやかに踊る。男性も踊るが、女性の強さ・優しさを感じるダンスである。

SOUL

1950年代から1960年代にかけて誕生したダンス。
ストリートダンスの原点とされており、黒人たちがソウルミュージックに合わせて踊った。代表的なのは、「ツイスト」や「モンキーダンス」で日本でも大流行した。

WAACKING/PUNKING

70年代初期に誕生したダンス。
LAのゲイがあつまるゲイクラブカルチャーの中で生まれた。ソウル、バレエ、ジャズなど混ざり合っているのが特徴で、手足をしなやかに振り回したり、上半身をしならせたり、ターンを入れたりする。WAACKINGを踊って同性愛者に間違われることを避けるため、PUNKINGと名前を変えて呼ぶことがある。呼び名は違えど、基本的な特徴に違いはない。

VOGUE/VOGUEING

60年代に誕生したダンス。
80年代にはアメリカのゲイ・クラブシーンで広く知られるようになった。そのダンスが、ファッション雑誌「VOGUE」のモデルのポーズに似ていたことが名前の由来。ハンドパフォーマンスを多用して、その動きの中で独創的なポーズを決めるのが特徴。

FLEXING

ニューヨーク、ブルックリンのスラム街で誕生した新世代のダンス。ムーンウォークを360度方向に展開するグライディングや、肩の関節の柔軟さを活かしたボーンブレイキングなど一概にその型は決まってはいないが、奇妙で軟体動物のような動きが特徴といえる。そういった点では他のジャンルと一線を画しており、誰でも気軽にチャレンジ出来るダンスとは言い難い。

KRUMP

犯罪発生率も高く、情勢不安定なロサンゼルス・サウスセントラルの過酷な状況の中で生きる若者達が、自分自身をドラッグやギャングの道から遠ざけ、犯罪を犯すことなく、厳しい環境を生き抜くための手段として生み出された踊りである。エネルギッシュで力強い動きが特徴。

MUSIC LIST

「ジムノペディ」第3番(エリック・サティ)
by ゲイリー・ニューマン
「Solidit」
by クリス・カーター
「Supernature」
by セローン
「Born To Be Alive」
by パトリック・ヘルナンデス
「Pump Up The Volume」
by M/A/R/R/S(マーズ)
「French Kiss」
by リル・ルイス
「Superior Race」
by ドップラーエフェクト
「TECHNIC 1200」
by ドップラーエフェクト
「Dickmatized」
by キディ・スマイル
「Sangria」
by トーマ・バンガルテル
「What To Do」
by トーマ・バンガルテル
「Voices」
by NEON
「The Worlds」
by サバーバン・ナイト
「Rollin’ & Scratchin’」
by ダフト・パンク
「Windowlicker」
by エイフェックス・ツイン
「Electron」
by ワイルド・プラネット
「Tainted Love / Where Did Our Love Go」
by ソフト・セル
「Utopia - Me Giorgio」
by ジョルジオ・モロダー
「悲しみのアンジー」
by ザ・ローリング・ストーンズ
「MAD」
by コージー・ファニ・トゥッティ&Coh

CAST&STAFF

ソフィア・ブテラ(セルヴァ)
Sofia Boutella(Selva)
1982年4月3日、アルジェリア生まれ。
5歳からクラシックバレエを習いはじめ、10歳でフランスに移住。新体操のフランス代表チームに所属していた。その後アメリカに渡り、バークリー音楽大学を卒業している。世界的なダンサーとして、マライア・キャリー、グゥエン・ステファニー、ブラック・アイド・ピーズといった一流アーティストと共にダンスを披露。また、マドンナの世界ツアーに3度にわたって参加した。また、ナイキのブランド・アンバサダーとしてキャリアを持ち、近年は女優として数々の作品に出演している。主な出演作は、『キングスマン』(14)、『タイガー・スクワッド』(16)、『スター・トレックBEYOND』 (16)、『アトミック・ブロンド』(17)、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(17)、『華氏451』(18)など。
キディ・スマイル(DJダディ)
Kiddy Smile(Daddy)
フランス生まれのアーティスト、プロデューサー、DJ。
音楽アーティストとして活動する前はファッション・スタイリストとして活躍していた。10代からダンスに目覚め、やがて、ジョージ・マイケル「An Easier Affair」のMVなどに出演するようになる。音楽の影響は幅広く、ゴスペルやヒップホップから90年代のシカゴやデトロイトの音楽、そしてNYのボールルーム・シーンで花開いたヴォーギングなどに影響を受けている。2016年にはシングル2曲「Teardrops In The Box」、「Let A B!tch Know」をリリース。ゲイであり、黒人であることを大胆に誇り、LGBTコミュニティのリーダーとしての顔を持つ。本作で映画初出演を果たす。
ギャスパー・ノエ(監督・脚本)
Gaspar Noé (Director /Screenplay)
1963年12月27日、アルゼンチン・ブエノスアイレス生まれ。
父は画家のルイス・フェリペ・ノエ。子供時代の数年間をニューヨークで過ごし、1976年フランスに移住。パリのエコール・ルイ・リュミエールで映画を学んだ後、スイスのサースフェーにあるヨーロッパ大学の映画科の客員教授となる。短編映画「Tintarella di luna」(85/未)、「Pulpe amère」(87/未)を経て、94年に馬肉を売る男とその娘の愛を独特の雰囲気で描いた中編映画『カルネ』で、カンヌ国際映画祭の批評家週間賞を受賞。続編で初の長編映画となる『カノン』(98)はアイエス.bの資金援助を得て完成、カンヌ映画祭でセンセーションを巻き起こす。その後、モニカ・ベルッチがレイプシーンを体当たりで演じた『アレックス』(02)もカンヌで正式上映され、更なる衝撃をもたらす。その後も、彼の愛する街TOKYOを舞台にしたバーチャル・トリップ・ムービー『エンター・ザ・ボイド』(10)、若者の性と情熱を観客の心に完全に再現することを試みた意欲作『LOVE 3D』(15)など世界の映画ファンを驚愕させ続けている。
フィルモグラフィー

1991年 『カルネ』 ※中編
1998年 『カノン』
2002年 『アレックス』
2010年 『エンター・ザ・ボイド』
2012年 『セブン・デイズ・イン・ハバナ』(12) 
2012年 ※オムニバスの1編『金曜「儀式」』
2015年 『LOVE 3D』
ブノワ・デビエ(撮影監督)
Benoît Debie(Director of Photography)
ベルギー生まれ。映画学校IADで撮影を学び、TV界でキャリアを積んだ後、PVやCM、短編映画に進出。初めて担当した長編『アレックス』(02)でギャスパー・ノエの期待に応え、独自の照明技法などを生み出し、注目を集める。その後、ダリオ・アルジェント監督『デス・サイト』(04)、ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督作『変態村』(04)、『変態島』(08)、ルシール・アザリロヴィック監督作『エコール』(04)など次々と手掛け、アメリカ映画『ジョシュア 悪を呼ぶ少年』(07)でサンダンス映画祭撮影賞を受賞。ギャスパー・ノエの前作『エンター・ザ・ボイド』(10)で再びタッグを組み、その後も、伝説的ガールズロックバンドを描いた『ランナウェイズ』(10)、メル・ギブソン主演のクライムアクション『キックオーバー』 (12)、ハーモニー・コリン監督のヒット作『スプリング・ブレイカーズ』(12)、ライアン・ゴズリングの初監督作『ロスト・リバー』(14)など、精力的に活動している。
フィルモグラフィー

2002年 『アレックス』(ギャスパー・ノエ監督)
2004年 『変態村』
2004年 (ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督)
2004年 『エコール』
2004年 (ルシール・アザリロヴィック監督)
2009年 『エンター・ザ・ボイド』
2004年 (ギャスパー・ノエ監督)
2012年 『スプリング・ブレイカーズ』
2004年 (ハーモニー・コリン監督)
2015年 『LOVE 3D』(ギャスパー・ノエ監督)
ニーナ・マクニーリー(振付)
Nina McNeely(Choreographer)
ロサンゼルスを拠点に振付師、ビジュアル・アーティスト、クリエイティブ・ディレクターとして活躍。これまでにコラボレートしたアーティストは、ディプロ、シーア、クリスティーナ・アギレラ、クロエxハル、A. T.ホアン、ビヨーク、バンクス、30・セカンズ・トゥ・マーズ、フローリア・シジスモンディ、リアーナ、ライ・X、ディロン・フランシス、 Eve、 Mø、グライムスなど。